公益財団法人 お酒の科学財団 2024年度 研究助成の募集要綱
当財団の研究助成事業は、お酒に関する幅広い学術研究の発展をめざし、お酒と人、お酒と社会の良好な関係のあり方に寄与することを目的としています。助成対象とする研究領域は、一般研究領域として「臨床・精神医学領域」「臨床・内科学領域」「公衆衛生学領域」「心理学領域」の4領域に加えて、特定研究領域として1領域を設定します。なお、本研究助成では、これらの研究領域における人および人由来の試料・情報を対象とした研究や調査を公募します。
助成対象とする研究の対象
助成対象とする研究の対象は、人、および人の血液、体液、組織、細胞(人由来株化細胞も含む)、排泄物やそれらから抽出したDNA等人体から取得した試料と、それらから得られた情報に限定します。販売されていたり、提供機関に依頼すれば広く研究者等が入手可能な試料や情報も対象とします。ご不明な場合はお問合せ下さい。
助成対象とする研究領域
一般研究領域
(1) 臨床・精神医学領域
お酒による人の精神および脳への影響、疾病に関する発症要因の究明、当該疾患の予防・支援・看護・治療法の確立等を目的とした研究領域とする。
(2) 臨床・内科学領域
お酒による人の内臓諸器官への影響、疾病に関する発症要因の究明、当該疾患の予防・支援・看護・治療法の確立等を目的とした研究領域とする。
(3) 公衆衛生学領域
お酒による公衆衛生上の諸問題に関する実態調査、要因の究明、これら諸問題の予防法の確立等を目的とした研究領域とする。
(4) 心理学領域
お酒による人の心理(欲求・情動・感覚・行動等)への影響に関する実態調査、要因の究明等を目的とした研究領域とする。
特定研究領域
年度毎にお酒の健康影響に関する特定の研究領域を設定する。
2024年度は『ICTやAIを活用したお酒による健康影響の評価やお酒による諸問題の解決につながる介入に関する研究』とする。
例えば、ICTやAIを活用した
- お酒による人に対する健康(精神・脳・内臓諸器官・心理)への影響の評価
事例
>ウェアラブルデバイスを使った健康影響の評価
>ビッグデータを用いた飲酒の健康影響の解析・予測 等 - お酒による公衆衛生上の諸問題の解決につながる介入研究
事例
>ゲーミフィケーションなどを取り入れる研究
>飲酒行動の特異性に着目した強化学習の仕組み構築 等
ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術
AI(artificial intelligence):人工知能
募集対象者
代表研究者として応募できる方は、当財団の目的に合致する、日本国内の大学、研究所および病院等に所属する研究者を対象とします。制度や契約等により、他から研究資金を受けることを禁じられている者を除きます。大学院生、学生、企業に所属する研究者は共同研究者として助成研究に参加することはできますが、代表研究者としての応募はできません。同期間に、同じ研究室・部署へ重複した助成はいたしません。
募集と選考の方法
当財団のホームページに当該年度の募集要綱を掲示する他、関連学会や、国内主要大学の外部資金公募情報等に報知して公募を行います。研究助成選考委員会において「研究助成申込書」に書かれた研究内容を審議し、採択課題を決定します。
選考結果の通知
採択された場合は2024年3月末日までに応募者(代表研究者)に通知されます。また、採択課題の代表研究者の氏名と所属、課題名を当財団のホームページに公開します。なお、応募書類については、採否に関わらず、返却しませんのでご了承ください。採否の理由について個別のご照会には回答いたしかねますのでご了承ください。
対象となる研究期間、研究助成金額
対象となる研究期間は2年間(2024年4月から2026 年3月末まで)です。
研究助成金額は2年間で上限400万円です。
支給方法
研究助成金は、2回に分けて支給します。振込の時期は2024年4月末と2025年4月末の予定です。各回、上限200万円を代表研究者の大学等への寄附金等として、指定口座に振込みます。
研究助成金の使途
研究助成金の使途は、研究計画遂行上直接必要な研究経費としています。なお、当財団の研究助成金は、なんらの見返りを期待せず、当該研究課題の進展を願う純粋なものです。資金の全額を研究費に充てていただく方針のため、所属機関へ支払う間接経費/オーバーヘッドに関しては免除くださいますようお願いいたします。詳しくは「研究助成申込書」記入上の留意点をご確認下さい。
採択件数
各研究領域1件ずつ、合計5件を予定しています。
応募方法
当財団のホームページ掲載の「研究助成申込書」をダウンロードし、必要事項を記入して別名のWord 文書ファイル(ファイル名:2024GRANT(応募者氏名・所属略称).docx)とし、そのファイルを添付してinfo@osake-kagaku.or.jp 宛てに応募してください。なお、メールの件名は、必ず「2024GRANT(応募者氏名・所属略称)」としてください。1件ごとに1通ずつ応募してください。
「研究助成申込書」記入上の留意点に注意して記入ください。書式の不備で失格となる場合があります。また、ファイル名、メールの件名などは指定どおりにお願いします。
財団ホームページ
https://www.osake-kagaku.or.jp/grant/
応募締切り
2023年7月28日(金)17:00(JST)厳守
研究成果の帰属
研究成果としての知的財産はすべて研究者本人に帰属します。
他の組織から受ける助成金との関係
応募する課題あるいは関連する研究課題に対して、当財団からの助成金と重複して他の組織からの助成を受けられても差し支えありません。ただし、それらに関する情報及び今回の助成の位置づけについて、研究助成申込書にご記入ください。詳しくは「研究助成申込書」記入上の留意点をご確認下さい。
他の組織から受ける金銭以外の利便の供与との関係
応募する課題あるいは関連する研究課題に対して、他の組織から金銭以外の利便の供与があっても差し支えありません。ただし、それらに関する情報について、研究助成申込書にご記入ください。詳しくは「研究助成申込書」記入上の留意点をご確認下さい。
代表研究者の責務
- 当財団と「研究助成に関する覚書」を交わしていただきます。
- 定められた法令、指針、所属組織の諸規定を遵守して研究を計画、実施していただきます。
- 研究実施計画に基づき、研究助成金を適切に使用し、管理いただきます。
- 助成決定以降においても、研究内容、成果、支出項目・概算見積額等に変更が生じた場合、変更内容の如何によっては「助成の取り消し」または「助成金額の減額」もあり得ることを予めご承知おきください。
- 年度毎の研究成果をまとめた研究報告書を財団指定の期日までに提出いただきます。
- 研究助成金収支概要報告書を財団指定の期日までに提出いただきます。
- 財団が主催する研究報告会へ出席いただきます。2025年(助成開始翌年度)は中間報告、2026 年(助成終了翌年度)は最終成果を報告いただきます。
- 研究助成課題・代表研究者の氏名と所属・報告書等は当財団のホームページなどに掲載し、広く社会に公開いたしますことをご了承ください。(但し、公開に支障がある場合には当財団にご相談ください。)
個人情報の取り扱い
ご提供いただいた個人情報は、この募集を含め研究助成に関連する業務上必要な範囲に限定して利用いたします。
不明な点については下記メールアドレスまでお問い合わせください。
問い合わせ先:info@osake-kagaku.or.jp
「研究助成申込書」記入上の留意点
書式
研究助成申込書内でフォント、サイズ、文字数やページ数の指定がある場合、それに従いご記入をお願いいたします。
容量
お送りいただける申込書は1 件あたり2MBまでです。これを超える場合は受け付けません。
他の組織からの助成金の受領状況
本研究課題あるいは関連する研究課題について、2021年4月から2026年3月までの間に他の組織から助成を受ける場合は、助成課題名、助成組織名、助成期間、助成金額をご記入ください。
また、他の組織の助成金に追加して、お酒の科学財団の助成を受けようとする具体的な理由について簡潔にご記入ください。以下に例を挙げますので、参考としてください。
- 被験者数の追加
- 分析項目の追加
- 追加調査の実施
- データの再解析
他の組織からの金銭以外の利便の供与状況
本研究課題あるいは関連する研究課題について、2021年4月から2026年3月までの間に他の組織から金銭以外の利便(装置、設備、試薬、試料、データ、技術指導等)の供与を受ける場合は、供与組織名及び内容について研究助成申込書にご記入ください。
研究経費の内訳
研究助成金の使途は、研究実施計画遂行上直接必要な研究経費、研究成果の発表に必要な経費としています。以下に助成金を使用できない経費の例をあげますので、参考としてください。
- 建物等施設に関する経費
- 所属組織で通常備えるべき備品(机、椅子、複写機等)の購入費
- 国内外を問わず、学会出席のための旅費、参加費(但し、財団が主催する研究報告会への参加に必要な代表研究者の旅費には使用できます。)
- 外部より招聘した研究者等に対する旅費・滞在費